委員会の使命・役割
インド地域、アフリカ地域で野生型ポリオウィルスが根絶され、現在野生型ポリオウィルスが根絶できていない地域はアフガニスタン、パキスタンの2ヶ国です。一度根絶された地域でも、ポリオワクチンを投与された子供のうち100万人に2~3人の割合でポリオを発症します。ワクチン由来のポリオを防ぐには、不活化ワクチンの注射が必要ですが、この行為は現在流行している地域ではなかなか難しい事です。又、中東ガザ地区で流行中のポリオが、野生型ウィルスなのか、人由来のウィルスなのかはわかりませんが、この地域でのワクチン投与も非常に困難だと思います。昨年度、ポリオ発症数は95件(実質はその数倍)と報告されています。WHO(世界保健機構)は、仮に今ポリオワクチンの投与を中断すると、飛行機を媒介してあっという間に20万の症例が発症すると発表しています
以上、今現在のポリオ発症の状況を認識し、引き続き質の高い予防接種キャンペーンを行います。
資金推進については地区の設定した寄付目標に従い、その金額を達成できるように支援活動を行います。
委員会事業計画
- ポリオプラス基金寄付「一人30ドル以上」の依頼。
- 各クラブへポリオプラスの広報及び出前卓話を行う。
- ポリオプラス募金活動を積極的に行う。
- ポリオプラスソサエティー登録依頼。
- 世界ポリオデーにあわせたクラブ事業、分区事業の実施依頼。
- ポリオフォトコンテストへの出品依頼
- ブランドリソースセンターの動画を活用したクラブ例会での啓発。
目標
- ポリオプラス寄付 30ドル以上依頼
- 財団寄付 150ドル以上依頼
- ポリオプラスソサエティー 新規登録50人以上
- 大口寄付者(メジャードナー)を地区5名以上
- 恒久基金への寄付について理解していただき、ベネファクターまたは遺贈友の会の会員を地区で10名以上にする
- 寄付実績の広報を実施し、記録を行う
ロータリーとポリオ根絶活動
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「ポリオ」という病気
ポリオ(急性灰白髄炎)は非常に感染性の高い病気であり、特に感染しやすいのは5歳 未満の子どもです。日本では一般に「小児まひ」と呼ばれることもあります。
ポリオウイルスは人から人へ感染し、最も多いのは汚染水を通じた感染です。神経系 を侵すこともあり、これによって身体のまひを引き起こす可能性があります。治療法は
ありませんが、安全なワクチンで予防が可能です。ロータリーとそのパートナー団体は、 これまで世界中25億人以上の子どもにワクチンを投与する活動を行ってきました。
「ポリオ撲滅に向けた世界的な進展は、人びとの知らないところで黙々と成し遂げら れてきました」
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「ポリオ」に関する事実
- ポリオに最も感染しやすいのは5歳未満の子ども
- 治療法はないが、ワクチンで予防が可能
- 野生型ポリオウイルスの常在国はわずか3カ国
- 1988年以来、発症数は99.9%減少
- ポリオを永久になくさない限り、感染リスクは全世界の子どもに
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「ポリオ」の現状
1988年以来、全世界の症例数は99.9%減少しています。現在も野生型ポリオウイルスが常在する国は、アフガニスタン、パキスタンの2カ国となっています。
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「ポリオ」撲滅活動のパートナー組織
GPEI世界ポリオ撲滅推進活動
(Global Polio Eradication Initiative)
GPEIは、国際ロータリーをはじめとするパートナー団体と各国政府による、全世界でポリオを撲滅することを使命とする官民共同のパートナーシップです。
1988年に世界保健総会がポリオ撲滅を決議しGPEIが立ち上げられて以来30年間、懸命な活動により発症数は99.9%減少しました。
撲滅実現に向けたラストスパートを迎えた今、このパートナーシップの重要性はさらに高まっています。
- 世界保健機関(WHO):戦略担当
- 米国疾病対策センター(CDC):ウイルス対策
- ユニセフ(UNICIF):予防接種
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ロータリー:アドボカシー活動
ロータリー会員の持つビジネス・専門知識、ボランティアのネットワークを生かして、ポリオ撲滅のための認識向上、募金活動、各国政府への働きかけを行っています。これまでに100万人以上の会員がボランティア活動や募金を支援しました。
そのほかの活動パートナー
GPEIの中核を担う上記の4団体(世界保健機関、米国疾病対策センター、ユニセフ、ロータリー)のほかにも、多くの団体・政府がポリオ撲滅活動を支えています。
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ビル&メリンダ・ゲイツ財団:リソース担当
GPEIの強力なパートナーとして、民間団体としては最高額の19億ドルを提供しました。ロータリーともパートナーシップを組み、ロータリーが集めたポリオ撲滅への寄付に2倍の額を上乗せする支援も行っています(2018年まで毎年最大3500万ドルが上乗せ対象)。
- 各国政府
- 各地の保健従事者
- GAVIアライアンス
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歴 史
- 1894年
- 米国史の記録に残る初のポリオ大流行(バーモント州)。18人が死亡、132人のまひ症状が報告される。
- 1916年
- ニューヨーク市でポリオの大流行が発生し、2,000人以上が死亡。米国全土でも約6,000人が命を落とし、さらに数千人がまひ障害に。
- 1960年
- アルバート・セービン博士が開発した経口ポリオワクチンが米国政府から認可される。
- 1979年
- フィリピンの600万人以上の子どものためにポリオワクチンを購入・輸送するプロジェクトがロータリークラブにより開始される。
- 1985年
- 国際ロータリーが、民間による国際的な公共保健イニシアチブとしては史上初かつ最大規模となる「ポリオプラス」を開始。当初の募金目標は1億2000万ドル。
- 1988年
- 国際ロータリーと世界保健機関(WHO)が「世界ポリオ撲滅推進活動」(GPEI)を立ち上げる。当時の症例数は、125カ国で推定35万件以上。
- 1944年
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International Commission for the Certification of Poliomyelitis Eradication(ポリオ撲滅認定のための世界委員会)が、南北アメリカ大陸からポリオが撲滅されたことを発表。
- 1995年
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中国とインドで、保健従事者とボランティアによりわずか1週間で1億6500万人の子どもにワクチンが投与される。ポリオのない国のロータリー会員が世界のポリオ撲滅活動を支援するため、ロータリーが「ポリオプラス・パートナー」プログラムを立ち上げる。
- 2000年
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5億5000万人(世界人口の10分の1近く)という記録的な数の子どもに経口ポリオワクチンが投与される。オーストラリアから中国にわたる西太平洋地域でのポリオ撲滅が宣言される。
- 2003年
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12カ月間のキャンペーンでロータリー財団が1億1900万ドルの募金に成功。ポリオ撲滅へのロータリーからの寄付総額が5億ドルを超える。常在国の数は6カ国となる(アフガニスタン、エジプト、インド、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン)。
- 2004年
- アフリカでは、23カ国で8,000万人の子どもを対象とした、全国予防接種デーが開催され、アフリカ大陸で最大のポリオ予防接種が組織的に実施されました。
- 2006年
- ポリオ常在国数は、4カ国(アフガニスタン、インド、ナイジェリア、パキスタン)に減少。
- 2009年
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ポリオ撲滅に対するロータリーからの寄付総額が約8億ドルに。1月、ビル&メリンダ・ゲイツ財団が、ロータリーからポリオ撲滅に2億ドルを寄付することを条件に、ロータリーに3億5500万ドルの補助金を提供することを発表。その結果、世界ポリオ撲滅推進活動に合計5億5500万ドルが寄付される。
- 2011年
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ロータリーがポリオ撲滅の新しい啓発キャンペーン「あと少し」を立ち上げ、各界の著名人がこれに参加。参加した著名人には、ビル・ゲイツ、ジャッキー・チェン(俳優)、デズモンド・ツツ(ノーベル平和賞受賞者)、イツァーク・パールマン(バイオリニスト)、アンジェリーク・キジョー(グラミー賞受賞歌手)、ジェーン・グドール(動物行動学者)などが含まれる。ポリオ撲滅へのロータリーの寄付総額が10億ドルを超える。
- 2014年
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インドで3年間、野生型ポリオウイルスによる新規症例が確認されなかったため、世界保健機関(WHO)が東南アジア地域のポリオ撲滅を認定。ポリオの症例は1988年以来、99%減少。
その結果常在国数が3カ国に(アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリア)
- 2019年
- ナイジェリアでは、野生型ポリオウイルスによる新たな症例が3年間発生していません。
- 2020年
- 世界保健機関(WHO)は、アフリカ地域に野生型ポリオがないことを証明しています。
(リソース)
※ポリオとは?End Polio
※ポリオ撲滅活動のパートナー組織
※世界ポリオ撲滅推進活動
(上記でアクセス可能です)