2000〜2001年度 国際ロータリー第2840地区 ガバナー 関口 隆 |
2000年〜2001年度、RI第2840地区ガバナー就任を間近に控えた頃、私は地区の重要関心事として以下申し上げます5項目を選定致しました。選定の基準はあく迄も地区内ロータリークラブの能力で立案、実行可能なものということであります。 第1は会員の増強・拡大であります。広く全世界のロータリークラブを襲って居ります会員減少の逆風はロータリー衰退の前触れのようでもあり、決して軽視し得るべきものではありません。各クラブに純増3%を目指した増強をお願い申し上げました。2000年7月から12月迄の6ヶ月間で地区内45クラブのうち、1/3のクラブで退会者0という結果が見られましたことは、私にとりまして闇夜に灯火を見る思いでありました。新クラブ設立につきましては5分区のAssistant Governorと慎重に相談致しましたが年度内の設立は難しいという御意見であり、断念致しました。 第2は人道的支援で具体的重点目標はポリオプラスパートナーシップと自然災害救援であります。前者はRIがポリオの根絶を目指して長年続けて居ります壮大な事業であり、自然災害救援につきましては、公式訪問に際し、私は、大正12年関東大震災の時、アメリカ合衆国その他の国々、又、ロータリークラブから受けた救援の恩義を忘れたくないと申し上げて参りました。地区としては三宅島噴火、鳥取地震、エルサルバドル地震、印度西部地震に義捐金を送って参りました。 第3は国際親善奨学金でありまして、人道的支援と奨学金制度は財団の行う二大事業であります。日本が敗戦の痛手から立ち上れない時、フルブライト奨学金でアメリカに留学した多数の若者が、後年、日本を建て直す上に、如何に貢献したかを顧みて洵に感慨深いものがあります。これに加うるに米山奨学金制度は主としてアジアの学生を支援して日本に留学させる制度で全く日本独自のものであります。私達はポリオを始めとする各種の支援活動と、財団、米山両奨学生の援助を肅々と行なって参りました。 第4は広報であります。その目的はロータリーが何を考え、何をしているかを地域の皆様に知って戴くことであります。どんな善行を行っても、己れの善行を声高に吹聴する声が一般の人々の耳に快く響くでありましょうか。奉仕の実踐活動を行うことこそ最も雄弁な広報活動であろうと思われます。 広報活動の一部として本大会2日目に地域の多くの方にお出で頂いて「ロータリーってな〜に?」という討論会を開催致しますが、討論者はすべてロータリーに関係のない人であります。 最後は科学技術の活用であります。 新生2840地区では7月のスタート時から、ガバナー月信のインターネットによる配信を行ないました。之は地区幹事の「新らしいことを始める時は失敗を恐れずにやる」という信念のもと、幹事の独自の発想と強力な行動力により敢行されたもので、従来の册子により全会員に配られるものと全く違う方法であります。各クラブで可成りのとまどいや不満が表明されたことは事実であり、公式訪問の際もその御意見を戴きました。 このやり方を採用したのは日本国内35地区の中で、最新参の2840地区のみであります。 このことに関し当2840地区の重田政信パストガバナーから公式の場で力強い援護射撃を戴きました。地区として、このことを行うことが出来ましたのは、地区幹事と重田パストガバナーのお陰でありますことを、はっきり申し上げたいと存じます。そして地区内各クラブが寛容な心で受け入れて下さいましたことに心から感謝申し上げます。 以上今年度2840地区の現況の一部を御報告申し上げました。 今後共、宜しく御叱正、御協力を賜りますことをお願い申し上げまして御挨拶とさせて戴きます。 |