地区分割の感想
パスト・ガバナー | 安藤 文夫 |
(高崎RC) |
『ロータリーの友』6月号に「地区合併はロータリーの未来を強固なものに」と題して一文が掲載されている。 その中で第2650地区(福井・滋賀・京都・奈良)が、91クラブで会員数が6325人(世界最大)、ロータリー財団への寄付総額も世界最大と評している。 ついこの間までの第2560地区(群馬・新潟)はクラブ数が99クラブ、会員数が5177人で、会員数では第2650地区には及ばないものの、クラブ数において前者を遥かに凌駕してきた。その意味ではロータリー財団への寄付総額も人数的にはトップには及ばなかったものの、かなりの貢献が可能であったと言えよう。 しかし、大地区はガバナーがその職務を消化する難度とその後の健康への悪影響という問題を抱えることを忘れてはならない。 ガバナーはその任期1年間に所在するクラブには全部公式訪問を消化し、地区大会、PETS、IMを始め数々の会合を主催しなければならない。また年度後半になれば、数多いクラブの周年行事、ローターアクト、インターアクトの諸行事などなど数えれば限りがない。 いうまでもなく皆会員数よりはクラブ数の多少によってガバナーの仕事量と疲労度は幾何急数的に違ってくる。敢えて大言すれば、『ロータリーの友』が世界最大と評価する地区よりも、その意味ではわが第2560地区こそ世界最大だったと広言してもいい。 さてその地区が今期から分割されて、わが第2840地区(群馬)は45クラブ、これまでの第2560地区(新潟)は54クラブになった。しかし会員数は新潟が2563人、群馬が2619人(3月末現在)でわが方がちょっと数多いから、地区分割による影響もフィフティ、フィフティと言えよう。 かつて私がガバナーを勤めた12、3年前の印象が残っているせいか、いざ半分になると、いささか拍子抜けがしたというのが実感である。 RIの公式的な考え方は1地区75クラブ、会員数2700人を標榜しているが、現実的には世界の平均値を見ると、98年が54クラブ、99年が56クラブ、2000年が55クラブ、会員数でも98年が2290人、99年が2256人、2000年が2218人だから、人数的にみれば我地区は、世界の水準を超えている。 地区分割を落胆することはない。むしろ、地区分割によりわが地区も漸く世界の平均的なサイズになったのだという意識で、「焦らず再出発」と思えばよいと私は思っている。 |
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