■桐生RC創立50周年記念式典を終えて
 
桐生ロータリークラブ
会長 阿部 高久  
 
 戦後の混乱と荒廃の中を先人達は立ち上がり、桐生のこの地にロータリーの明かりがともされ、県内のRCの歴史が始まりました。 記録をひもときますと、私ども桐生RCは、東京RC並びに足利RCのスポンサーのもと、1953年3月9日に仮発会式、同月27日に日本で97番目にRIの加盟承認を得て第一歩を踏み出したのであります。
 多くの先輩諸氏が築き上げてこられた輝かしい歴史と伝統は、半世紀にわたり代々受け継がれ、本年度創立50周年を迎えました。

 創立50周年は会員の等しく喜びとするところでありますが、私どもは伝統の継承という責任、即ち先人達の力強いエネルギーや輝きを受け継ぎ、さらに未来を創造するという使命を担っております。 これを機に、半世紀という長い歴史を振り返り、現状を見つめ直して、次なる50年のめざす方向を模索することは、この時代に在籍している者の責任であります。

 深刻な経済低迷が続く厳しい時代にあって、ともすれば何をなすべきかの方向を見失いがちでありますが、桐生RCでは、『ロータリーは果たしてこのままで良いのか』という危機感をもって、本年度特別委員会を設置して『次なる50年のめざす方向』について、あらゆる角度から議論を戦わせて参りました。 先日全会員による例会での討論も終えましたので、今まとめに入っているところですが、年度末までに一つの方向性を見出し、次なる発展のスタートとしたいと思っております。

 さて、桐生RC創立50周年記念式典並びに祝賀会が3月8日、桐生市長をはじめ姉妹クラブのソウル龍山RCの皆さんなど約200人が出席して開催され、無事にそして成功裡に閉幕致しました。
 県内で初めて行なう創立50周年記念式典ですので、新しい方向を確立しようということで、色々と議論を致しました。 高度成長期やバブル期の記念式典は、形式的、大規模、豪華なものが素晴らしいと言われていましたが、21世紀の記念式典は変わっていくべきだということで、全体のイメージは、何か楽しく、心温まる“家族と一緒に楽しむ記念式典”にしようと準備を重ねて参りました。

 こうした方針のもと、ご夫人達はお客様として無料で招待。RCはパストガバナーなど、第2分区を中心とする会長・幹事こ限定した招待方式、桐生RC関係のお世話になった大勢の皆さんをお招きし、映像を駆使した1時間のスマートな式典、懇親を深めるウェルカムパーティー、フランス料理と音楽と会話を楽しむ祝賀会、正に新しい方式が実行出来たのではないかと思います。

 式典では、国際ロータリーより桐生RC並びにチャーターメンバーに表彰が授与されました。 また、記念事業は、(1)桐生が岡へしだれ桜の植樹(2)創立以来の例会場である桐生倶楽部へのモニュメントの寄贈(ヤマザキミノリさんの作品)(3)創立50周年記念誌の発刊」の三点を発表し、桐生市長に目録の贈呈を行ないました。

 最後に、私どもは県内で始めてのロータリークラブとしての責任を自覚し、自らの職業に責任を果たしつつ、強い連帯意識の上に立ってさらに切蹉琢磨し、地域社会の期待にこたえられるようなロータリー活動を積極的に展開していく所存であります。
 どうか常日頃から桐生RCに深いご理解を頂いております皆様方の変わらぬ友情と、ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。