■「こども奉仕体験作文コンクール」総評

こども奉仕委員長   疋田博之 (桐生RC)
 
 2002〜2003年度、矢野ガバナーの深い思い入れにより新世代奉仕委員会のもとに新たに「こども奉仕委員会」が立ち上げられました。

 平成14年度より学校保健法の改正により小、中学校において土曜日を総て休みとすると言うことで、日本学校保健会長でもある矢野ガバナーとしては、こども達がいかにその土曜日を有効に意義有るものとして過ごしていくか考え、その一つとして奉仕は重要なものとして位置づけた。

 そこで国際ロータリーとしては何が出来るか? 地区大会の標語「皆で学ぼう 奉仕と平和」にもあるように、こども達にも奉仕の意義また楽しさ学んで貰おうということで、各クラブでは既に委員会メンバーを決めてしまっているにもかかわらず無理を御願いして新委員会として発足することになった。

 何をどのようにするか具体化するため3月頃より準備が進められ、初年度ということもあり、こども達に奉仕活動についての作文を書いて貰うことに決定、こども奉仕体験作文コンクールと名付け10月の地区大会での表彰することになった。 その為には7月新年度になってからの準備ではこども達が夏休みに入ってしまい間に合わないということで各委員に5月にお集まり頂き、とりあえず趣旨をお話ししてご協力を御願いすることになった。
 最終的には地域差はあったが、7月スタートと同時に各分区ごとに協議して頂き各学校に出向いて御願いしていただいた。 一方こども奉仕委員会としても県教委委員会さらにガバナー直々に知事と話がもたれた。県教育委員会共催と言うことになり各郡市の教育委員会から学校へも連絡されることとなった。

 各会員のご協力により9月学校が始まると同時に、作文が事務局に送られ、予想を上回り思いの外、多くの作品が応募され小学校495件、中学校608件で合計1103件と多きに亘った。表彰も小学校低学年、高学年の差を考慮して、小学校低学年、小学校高学年、中学校の部としてそれぞれに知事賞3件、県教育長賞3件を、さらにガバナー表彰を64件選ぶこととした。

 作品の審査にあたって初めは担当委員および関係委員によりおこなうこととしたが、作品の多いこともあり県教育委員会の協力を得ておこなわれた。審査は作文そのものの良さと共に奉仕活動の内容も加味され、厳選な審査が夜遅くまでおこなわれ最終決定をガバナーに委ねた。

 作品の内容は学校主導型、地域主導型、全くの個人的考えによる奉仕活動によるものに分けられた。それぞれに味があり力作が多く、選考にあたって各審査委員は苦労したところである。 子ども達は大人と違った鋭い感性を持ち、またそれぞれの年齢にあった見方、考え方で対応し試行錯誤して奉仕活動体験をしていたことがよくわかる。 超少子高齢化社会になった日本では、一方では核家族化が進んでいるため、老人と子どものふれ合いが少なくなっている状況の中で老人施設などにおけるふれ合いを持つことによる奉仕が多く見られた。 また、公園、道路等公共の場における清掃活動によりいろいろなことを学んでいるケースもあり、それぞれ継続することで、将来子ども達にとって大いに役立つものと考えられた。

 選に漏れた多くの作品の中にも、子どもの鋭い目線で大人の社会を追求しているものも見られ大人として反省させられること、考えさせられることも多く、この事業が子ども達にとっても励ましになることでもあり次年度も是非、継続していただきたいと考えている。

 最後に多くの作品を応募していただき、ご協力頂いた各ロータリアン、学校関係者にあらためてお礼申し上げます。
知事・教育長賞一覧表
ガバナー賞一覧表