地区協議会によせて

 国際ロータリー第2840地区
  ガバナーエレクト 矢 野  亨

 2002〜2003年度RI会長、ビチャイ・ラタクル氏はタイの外務大臣、副首相、下院の議長等華やかな政治経歴の外、ロータリー歴では地区ガバナー、国際ロータリー各種委員長、R財団の功労賞等多くの実績を持たれた方です。そのテーマは“慈愛の種を播きましょう”で、私達東洋人には大変判り易い言葉で呼びかけております。お話しをされる前には必ず合掌されてから静かな口調で語り始められる姿は、恰も高僧を思わせる仏教徒そのものであります。

 RIのこの“慈愛の種”のテーマでは、ロータリアン自身、顧みて自らに先ず慈愛の心を育てましょう。そしてその種を家庭に、職場にクラブライフにそれを拡げ、更にその種は地域社会に、世界中にと播かれるべきと言われております。

 又、それはロータリアン一人一人があくまで草の根的であって、ボトムアップの形がのぞましいと言っております。この言葉は、正にロータリーの原点を改めて見つめ直すことを私達に強く示唆しております。

 ロータリー行動はあくまで I serve であり、これが基準となり徹底されてやがて We serve となるものと思います。

 4大奉仕委員会があります。それに加えて新世代、R財団、米山、拡大委員会と、ロータリアンは殆ど何れかの委員会に属しておられます。委員会活動に大変熱心な会員には、頭が下がる思いですが、一方で私達は、委員会に所属しているということだけをもって奉仕の責を果たしているという誤った考えに、うっかり投入してしまうことがあります。これがロータリーのマンネリ化であり、これらの脱却に勇気を持たねばなりません。

 欧米諸国に比べて福祉施策の遅れている我が国でも、最近ボランティアを中心とする各種の奉仕活動が盛んになって来つつあります。

 奉仕を目指すロータリアンこそ、地域における奉仕活動の指導者であり、実践者でならねばなりません。私共を取り囲む社会も又それを期待しているのではないでしょうか。

 矢野年度の強調事業は次の四つを挙げさせていただきました。

 その各論については、いろんな機会を捉えてお願い申し上げたいと考えていますが、どうか会員の皆様、私達はもう一度、理論としての奉仕ではなく“慈愛の種を播く”ために、実践への第一歩を力強く踏み出そうではありませんか。


 2002-2003年度第2840地区強調事項

 1 慈愛を持って意義あるクラブライフを
   財団、米山への協力

 2 会員増強と退会防止
   入会式を重視し新会員に十分な情報を

 3 新クラブの結成と女性会員

 4 教育への取り組みと新世代委員会の充実   “こども奉仕委員会”の新設